坐骨神経痛の症例概要
来訪者
今回ご紹介するのは、右側のお尻の痛みによって家事に支障が出ていた60代女性、E.I様の症例です。専業主婦として毎日の家事を担っておられるE.I様は、右側のお尻に痛みがあり、整形外科を受診されたところ坐骨神経痛と診断されたとのことで、洋光台の当院へご来院くださいました。立っているとき、歩いているとき、立ち上がるときのいずれにも痛みが出るため、家事のほとんどの場面で痛みを感じておられたことがうかがえます。そこで、当院では痛みのあるお尻だけをみるのではなく、立ち方や普段の生活での体の向き、内臓の状態まで含めて、全身を確かめていくことにしました。坐骨神経痛という診断は医療機関で受けておられるため、その診断を前提としたうえで、体の動きや緊張という別の角度から、お体を支えていくことを、当院では何よりも大切にしています。
症状
主な症状は右側のお尻の痛みで、立っているとき、歩いているとき、それに立ち上がるときに現れていました。坐骨神経痛とは、腰からお尻、足の後ろ側へと伸びる坐骨神経という太い神経に沿って、痛みやしびれが現れる状態のことで、立つ、歩く、立ち上がるといった日常の動作に影響が出やすいことが特徴です。特に、E.I様の場合は体重を足で支える動作のたびに痛みが出ていたため、台所に立つ、洗濯物を干す、掃除をするといった家事の一つひとつが、負担になっていたと考えられます。痛みが右側だけに出ていることは、体の左右のバランスが崩れ、右側に負担が集中している可能性を示すものでした。毎日繰り返す家事のなかで痛みが続くと、体をかばう動きが習慣になり、そのかばい方がさらに負担を増やしてしまうことも少なくありません。
来院時の状態
来院時のE.I様は、立ったり歩いたり、立ち上がったりするたびに、右側のお尻に痛みが出る状態でした。家事は立った姿勢で行う作業が多く、座って休んだあとに立ち上がる場面も何度もあるため、一日のなかで痛みを感じない時間のほうが少なかったのではないかと考えられます。専業主婦の方にとって、家事は毎日欠かすことのできない役割であり、休みたくても休みにくいという事情があるものです。実際に、痛みを抱えながら家事を続けていると、無意識のうちに楽な姿勢を探すようになり、体の片側にばかり体重をかける癖が、知らず知らずのうちにつきやすくなります。こうした状況を踏まえ、施術だけでなく、ご自宅での過ごし方についても詳しくお話をうかがいながら、右のお尻に痛みが出ている背景を、一つずつ確かめていくことをお伝えしました。
改善目標
改善目標は、毎日の家事を痛みなくできるようになることに定めました。E.I様にとって家事は生活の中心であり、台所に立つ、歩いて物を運ぶ、立ち上がるといった動作が楽になることが、暮らしの質を大きく変えると考えたため、家事の場面を目標の中心に置いています。そのため、痛みの強さを「来院時を10とすると今はどのくらいか」という形で毎回うかがいながら、家事のどの場面が楽になってきたかを、一緒に確かめていく方針としました。痛みを和らげるだけでなく、痛みを生んでいる生活のなかの姿勢そのものを変えていくことが、良い状態を長く保つためには欠かせません。家事を気にせずにできる毎日を取り戻すことを、何よりの到達点としてE.I様と共有したうえで、施術を始めています。
初回の状態と確認したこと
来院時の症状
初回にうかがった症状は、右側のお尻に痛みがあり、立つ、歩く、立ち上がるといった動作のたびに痛みが出るというものでした。体重を足にかける場面で痛みが出るという特徴から、立っているときの体重のかけ方や骨盤の向きに偏りがあり、右のお尻のまわりに負担が集まっているのではないかという点を念頭に置いています。坐骨神経はお尻から太ももの裏側を通っているため、太ももの裏の筋肉が硬くなったり、骨盤の向きが変わったりすると、神経が刺激を受けやすくなるものです。一方で、姿勢の偏りは、施術室での立ち方だけをみてもわからないことが多く、普段の生活でどのように体を使っているかを詳しく知ることが、何よりも大切な手がかりになります。こうしたことから、E.I様には、ご自宅でのテレビの位置や台所での立ち位置といった、日常生活の様子についても詳しくうかがうことにしました。
状態のチェック内容
確認にあたっては、立った姿勢での体重のかけ方、骨盤と上半身の向き、太ももの裏の筋肉の緊張、それにお腹の内臓まわりの状態を、順番にみていきました。太ももの裏側には、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)を含むハムストリングスと呼ばれる筋肉があり、骨盤の下の部分から膝の裏へとつながっているため、骨盤の向きとこの筋肉の緊張は深く関わっています。まず、立った状態で左右どちらの足に体重が多くかかっているかを確かめ、次に骨盤が前後どちらに傾いているか、上半身がどのように崩れているかを、順を追ってみていきました。あわせて、ご自宅でのテレビの向きや台所の向きをうかがい、生活のなかで体をどちらにひねることが多いかについても確認しています。内臓については、内臓マニピュレーション(お腹にやさしく手を当てて内臓まわりの状態をみる方法)の観点から、肝臓のまわりの状態を確かめたものです。
検査の所見
確認の結果、立った状態では右足に体重が多くかかっており、右の骨盤が後ろに傾く後傾の状態になっていました。その影響で、上半身の右側が背中を丸めるように崩れる姿勢になっており、右足、右の骨盤、右の上半身という順に、体の右側全体へ負担がかかり続けていたのではないかと考えられます。日常生活についてうかがうと、テレビの向きや台所の向きの関係で、体を右にひねった状態、つまり右回旋の姿勢で過ごすことが多いこともわかりました。この右回旋の影響で、右の大腿二頭筋を含むハムストリングスが硬くなっており、常にその筋肉に負荷がかかる姿勢になっていたことが、右のお尻の痛みにつながっていたという見立てを立てています。さらに、肝臓のまわりにもむくんだような張りが感じられたため、姿勢への影響も考えたうえで、内臓マニピュレーションによる施術が必要だと判断しました。

坐骨神経痛へのアプローチ方法
提案した改善方法
ご提案したのは、施術に入る前に、まず日常生活での体の向きを見直していただくという進め方です。テレビや台所の向きによって体を右にひねり続ける生活が変わらなければ、施術で整えてもすぐに同じ負担がかかってしまうため、生活のなかの姿勢を修正することを、出発点に置きました。そのうえで、硬くなっていた右の大腿二頭筋にアプローチを行い、後ろに傾いていた右の骨盤の向きを整えていく方針としています。肝臓のまわりのむくみに対しては、内臓マニピュレーションによる施術に加えて、内臓に負担をかけにくい日々の過ごし方についてのご説明も、あわせて行うことをお伝えしました。生活の姿勢、太ももの筋肉、骨盤、内臓という4つの面から順に整えていくことで、右のお尻に集まっていた負担を、少しずつ減らしていくことをねらいとしたものです。
アプローチの回数と頻度
施術は、はじめは1週間に1回、1回40分で行いました。生活のなかの体の向きを見直していただき、その変化をお体の状態と照らし合わせながら進めていくうえで、週に1回という間隔が、E.I様には合っていると考えたものです。1か月ほど続けたところで、痛みが来院時の10分の3ほどにまで軽くなったため、それ以降は通院の頻度を2週間に1回に減らし、1回40分の施術を続けています。その結果、8回目の施術の時点では、痛みが来院時の10分の1ほどにまで下がりました。ただし、変化が現れるまでの回数や期間には個人差があり、すべての方が同じ経過をたどるわけではないため、お体の状態を毎回確かめながら、頻度を調整していくことが欠かせません。
期待される改善内容
このアプローチによって期待したのは、体を右にひねる生活の癖が減り、右足や右の骨盤、さらには太ももの裏の筋肉にかかっていた負担が、少しずつ和らいでいくという変化でした。骨盤の後ろへの傾きが整うと、大腿二頭筋を含む太ももの裏の筋肉が引っ張られ続ける状態から解放され、坐骨神経のまわりの緊張がゆるんで、お尻の痛みが軽減していくと考えられます。加えて、肝臓のまわりのむくみが和らげば、上半身の右側が崩れにくくなり、立っているときの姿勢が安定しやすくなるでしょう。立つ、歩く、立ち上がるといった動作が楽になることは、家事の負担が軽くなることに直接つながります。こうして、施術と生活の見直しの両方から整えていくことで、家事を痛みなくできる状態を目指して、進めていくことにしました。
施術内容と経過
施術の詳細
施術に先立って、まずは日常生活での体の向きについて、E.I様と一緒に見直しを行いました。テレビを見るときや台所に立つときに、体を右にひねったままにならないよう、体の正面を向ける位置や立ち位置の工夫をお伝えし、毎日の生活のなかで無理なく続けられる形で取り入れていただいています。続いて、硬くなっていた右の大腿二頭筋にやさしくアプローチを行い、緊張がゆるんできたところで、右の骨盤の後ろへの傾きを整えていきました。肝臓のまわりに対しては、内臓マニピュレーションによってお腹にそっと手を当て、むくんだような張りが和らいでいくのを待つように施術を行うのが基本です。このように、1回40分の施術のなかで、生活の確認、太もも、骨盤、内臓という順に進め、その日のお体の状態に合わせて、施術の量や順番をそのつど細かく調整していきました。

患者様の反応
施術中のE.I様は、痛みを感じることなく、ゆったりと受けておられました。強く押したりひねったりする方法は用いず、体が自分からゆるんでいくのを待つように進めていたため、ゆとりのある、眠くなるような施術だったと、ご本人もお話しくださっています。施術中に眠くなるのは、強い刺激がないことで体の緊張がほどけ、体を休ませる方向へと切り替わっていったときにみられやすい、自然な反応のひとつと考えられます。痛みを抱えておられる方にとって、施術そのものに痛みがないということは、安心して体を任せていただくための大切な条件です。そのため、当院では施術のたびにお体の反応を確かめ、痛みや不安を感じさせない範囲で、ゆっくりと時間をかけて進めていくことを、何よりも大切にしながら施術を行っています。
経過の確認
経過をたどると、週1回の施術と生活の見直しを1か月ほど続けたところで、最初の節目が訪れました。この時期に、右のお尻の痛みが、来院時を10とすると3ほどにまで軽くなったことを、施術のたびに家事の様子を詳しくうかがうなかで、E.I様ご本人と一緒に確認しています。その後は通院を2週間に1回に切り替え、施術と施術のあいだの生活のなかで良い状態が保たれているかどうかを、毎回確かめながら、1回40分の施術を続けていきました。8回目の施術の時点では痛みが10分の1ほどにまで下がり、現在は、ご本人のお話として、日によって10分の0になったり、10分の1になったりという状態で推移しています。このように、生活のなかの姿勢を見直しながら施術を重ねることで、段階を踏んで痛みが軽くなっていったことが、この症例の経過の特徴です。
結果と改善状況
最終的な状態
現在の状態としては、坐骨神経痛の痛みは、ご本人のお話として、10分の0の日もあれば、日によって10分の1ほどになる日もあるというところまで、大きく軽減しています。立つ、歩く、立ち上がるたびに右のお尻が痛んでいた来院時と比べると、毎日の家事を気にせずに行えるようになっており、当初に掲げた目標に、大きく近づくことができました。具体的には、体を右にひねる生活の癖を見直したことと、大腿二頭筋の緊張や骨盤の傾きが整ったことの両方が、こうした変化につながったのではないかと考えられます。なお、E.I様は左の膝にも痛みがあったため、現在は左膝も含めて、引き続きお体のケアを続けているところです。もちろん、坐骨神経痛そのものは医療機関でみていただくものであり、当院の施術はそれに代わるものではないことを、ここに添えておきます。
患者様の感想
E.I様からは、家事の様子をうかがったときに、今のお体の状態について次のようなご感想をいただきました。「今はもう、家事も全般、気にせずにできています」
※個人の感想であり、効果を保証するものではありません
家事を痛みなくできるようになることを目標にしてきたE.I様から、「気にせずにできている」というお言葉をいただけたことを、施術にあたる者として大変嬉しく受け止めています。毎日の家事のなかで痛みを意識しなくなったということは、施術と生活の見直しによる体の変化が、日常の動作の一つひとつのなかに、しっかりと表れてきたことを示しているのでしょう。とはいえ、今回の変化は、テレビを見るときや台所に立つときの体の向きを、日々意識して見直してくださった、E.I様ご自身の取り組みがあってこそ得られたものです。生活のなかの小さな工夫を続けてくださったことが、施術の効果を支える大きな力になったと考えております。
生活の質の向上
家事を全般的に、気にせずにできるようになったことが、E.I様の生活における何よりの変化です。立つ、歩く、立ち上がるといった動作のたびに痛みが出ていた頃は、台所に立つ時間や家のなかを動き回ることそのものが負担でしたが、今では痛みを気にせずに家事に向き合えるようになっています。毎日の家事が楽になることは、体の負担が減るだけでなく、気持ちのゆとりにもつながっていくでしょう。また、痛みが軽くなったことで、旅行にも行きたいという、次の楽しみに目を向けられるようになったことは、E.I様の暮らし全体が、前向きに変わってきたことを表しています。洋光台にお住まいの方をはじめ、毎日の家事を担っておられる方にとって、痛みを気にせずに動けることは、暮らしやすさそのものに関わる大切な変化です。
総括とアドバイス
改善方法の総括
今回の症例では、右のお尻の痛みに対して、生活のなかで体を右にひねる癖と、それによって生じていた太ももの裏の筋肉の硬さ、さらに骨盤の傾きという3つの点に着目しました。痛みのあるお尻だけに施術を行うのではなく、テレビや台所の向きといった生活の環境までさかのぼって原因を確かめ、姿勢の修正と施術を組み合わせて、一つずつ進めています。そこで、生活での体の向きの見直し、大腿二頭筋へのアプローチ、骨盤の調整、肝臓まわりへの内臓マニピュレーションを行ったところ、1か月ほどで痛みが10分の3になり、8回目には10分の1にまで軽減しました。坐骨神経痛は、日常の何気ない姿勢の積み重ねが背景にある場合もあり、生活の様子まで含めて確かめることで、手がかりが見つかる可能性があることを示している症例です。ただし、坐骨神経痛の背景はお一人おひとり異なるため、全身と生活の両方を確かめたうえで、その方に合った方法を選ぶことが何よりも大切になります。
再発防止のためのセルフケアアドバイス
再発を防ぐためのセルフケアとして、E.I様には食事についての指導と、負担のかかりやすい筋肉へのストレッチをお伝えしました。ストレッチは、硬くなりやすい太ももの裏の筋肉を中心に、家事の合間やお風呂上がりなど、生活のなかで無理なく続けられるタイミングで行っていただくことを目的としています。食事については、肝臓のまわりのむくみと関わっていると考えられたため、内臓に負担をかけにくい食べ方を一緒に確認し、日々の暮らしのなかで続けていただくようお話ししたものです。あわせて、テレビを見るときや台所に立つときの体の向きを意識し続けていただくことも、同じ負担を繰り返さないために欠かせません。こうした小さな習慣を積み重ねていくことで、痛みの出にくい体を、ご自身の手で保っていけるようになるでしょう。
洋光台で坐骨神経痛にお悩みの方へ
引き続きのケア提案
E.I様は、旅行にも行きたいというご希望をお持ちで、今後は長い距離を歩けるようになることを目指して、引き続きサポートしていく方針です。家事を気にせずにできるようになった今、次の段階として、旅行先でも安心して歩ける体をつくるために、歩行に関わる筋肉や関節の状態を確かめながら、左の膝も含めてお体全体を整えていくことにしています。坐骨神経痛が続くと、「家事がつらい」「出かけるのが不安」と感じながら、痛みを我慢して毎日を過ごしておられる方も少なくありません。だからこそ、整体院フィ–ライトIでは、痛みのある場所だけでなく、立ち方や生活のなかの姿勢、内臓の状態まで確かめたうえで、お一人おひとりに合ったやさしい施術をご提案しています。医療機関での診断や対応とあわせて、体の使い方や生活の面からお体を支えていくことが、当院の役割です。
再発予防の方法
再発を予防するためには、太ももの裏のストレッチを続けることと、生活のなかで体を同じ向きにひねり続けないようにすることの2つが土台になります。テレビの位置や台所での立ち位置といった生活の環境は、毎日の姿勢を知らず知らずのうちに決めているため、体の正面を向けて過ごせるように整えることが、お尻や腰への負担を減らす大きな支えになるものです。特に、長い時間同じ姿勢で家事を続けたあとは、太ももの裏やお尻のまわりに緊張がたまりやすいため、合間に体を動かす時間をつくることも意識していただくとよいでしょう。食事を整えて内臓への負担を減らすことも、姿勢を保ちやすい体をつくるための助けになります。
洋光台周辺で、坐骨神経痛によるお尻や足の痛みにお困りの方は、一人で抱え込まず、まずは当院へご相談ください。整体院フィ–ライトIでは、初めての方にも安心して受けていただけるよう、お体の状態やお悩みをうかがう時間を十分に取り、痛みを伴わないやさしい施術で、お一人おひとりのペースに合わせて進めております。「家事のたびにお尻が痛む」「立ち上がるのがつらい」という方にこそ、一度お体の状態を確かめさせていただければ幸いです。なお、ご予約やご相談は、お電話またはホームページの予約フォームから受け付けておりますので、ご都合のよい方法をお選びいただけます。家事も外出も、痛みを気にせずに楽しめる毎日に近づくためのお手伝いができれば、これほど嬉しいことはございません。どうぞお気軽にお問い合わせください。








